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オーストラリア・ニュージーランド・フィジー
におけるモータ規制について
オーストラリアでは、エネルギー消費の削減と温室効果ガス排出の抑制を目的として、電動機(モータ)の効率規制が導入されています。これらの規制は、国際的な効率基準であるIEC 60034-30に準拠しており、国内法として「Greenhouse and Energy Minimum Standards(GEMS)規制」に組み込まれています。
規制の法的枠組みと施行機関
規制制度名:Greenhouse and Energy Minimum Standards (GEMS)

施行機関:Australian Government Department of Climate Change,
規制開始日:2013年7月1日(初版)、現行規制は2023年改訂版に基づく
関連法令:GEMS Act 2012
GEMS制度は、製品のエネルギー効率に関する最低基準(Minimum Energy Performance Standards:MEPS)を定めるとともに、製品の登録・表示義務を課す包括的な制度です。
対象となるモータの仕様
GEMS規制では、以下の条件を満たす三相誘導モータが対象となります。
・モータ種別:三相かご形誘導モータ(Squirrel Cage Induction Motor)
・出力範囲:0.73kW~185kW
・極数:2、4、6、8極
・電圧:定格電圧1100V以下
・周波数:50Hz、60Hz

・効率クラス:IE2(高効率)以上が義務付けられており、IE3(プレミアム効率)への移行が推奨されている
・登録:GEMS登録
効率クラスの補足説明
IE2(高効率):オーストラリアでは最低限の効率基準として義務付けられており、GEMS登録の際には、この条件を満たす必要あり
IE3(プレミアム高効率)
:現時点では義務ではないが、将来的な規制強化に備えてIE3対応モータの導入が推奨
公共調達や大規模施設ではIE3が求められるケースもあり
対象外となるモータ
・再輸出用モータ
(オーストラリアまたはニュージーランド以外の国に輸出される機器に組み込まれるモータ)
・インバータとセット でなければモータとして使用できない一体型モータ
・水中モータ(密閉型)
・マルチスピードモータ(多段速)
・短時デューティサイクル用モータ(短時間定格S2)
・DOL運転ができないもの
表示義務と登録制度
GEMS規制では、モータの製造者または輸入者に対して、以下の表示および登録義務が課されています
・銘板表示:効率値(%)、効率クラス(IE2、IE3など)、定格出力、電圧、周波数などを明記
・登録制度:GEMS登録データベースへの製品登録が義務付けられており、未登録製品の販売は禁止
・ 試験方法:IEC 60034-2-1に準拠した試験結果が必要
国際整合性と輸出入対応
オーストラリアのモータ規制は、IEC国際規格に準拠しているため、欧州連合(EU)、米国、中国、メキシコなどの主要市場との整合性が高く、輸出入における技術的障壁が比較的少ないのが特徴です。
また、ニュージーランドとはGEMS制度を共有しており、両国間での製品流通においては同一の効率基準が適用されます。
