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データセンターのエアハンで求められるモータとは?
近年、クラウドサービスやAI技術の急速な普及により、データセンターの重要性はますます高まっています。
これらの施設では、膨大な情報処理を担うサーバーが常時稼働しており、発生する熱を効率的に除去するための空調設備が不可欠です。

エアハンドリングユニット(エアハン)は、データセンター内の温度・湿度を安定的に管理する要となる装置であり、その心臓部ともいえるのがモータです。データセンター向けのエアハンとモータには、以下のような性能が求められます。
『データセンター』のエアハンに求められること
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温度・湿度の安定制御
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低騒音・低振動
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高効率・省エネ性能
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高信頼性・長寿命
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コンパクト設計
☆モ ータに求められること☆
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コンパクトで柔軟な設置性
限られたスペースに対応できる省スペース設計であること。搬入・施工が容易で、レイアウトの自由度が高いことも評価されます。
高効率・省エネ性能
常時稼働するため、IE3以上の高効率モータが推奨され、電力消費を抑えることで運用コストと環境負荷を軽減します。
連続運転対応の高信頼性
24時間365日稼働する設備において、長寿命かつ故障リスクの低い構造が不可欠です。耐熱性・耐湿性にも優れている必要があります。
低騒音・低振動設計
サーバ室周辺の静音性を確保するため、運転時の騒音・振動を最小限に抑える設計が求められます。NC値などの基準を満たすことが重要です。
省エネ性
インバータ搭載アウターロータ同期ブラシレスECモータ(ERH)の省エネ性
・IES5効率の高い省エネ性によりIE3直入れ駆動と比べて最大40%の省エネが可能
・通年稼働のデータセンターの省エネに大きく貢献
IES5効率とは?
「IES」は「Integrated Efficiency System」の略で、PDS全体の効率を分類するための指標
IEC 61800-9-2では、以下のようなクラスが定義されています

IEC 61800-9-2とは?
・ 2023年版のIEC 61800-9-2で新たに追加された最高効率クラス
・モータとインバータの組み合わせによるシステム全体の損失が最小
・評価は以下の条件
出力周波数:定格の90%
出力電流:定格の100%
複数の動作点での損失測定(8点以上)に基づく総合評価
・IE5モータ単体の効率とは異なり、PDS全体の実運用に近い条件での効率を評価
内部構造
エアハンとの固定部(固定穴)
羽根取り付け部(取付穴)
モータ部

インバータ基盤部





