事業紹介>ABBドライブ事業>ABBドライブ記事一覧 >台湾モータ規制ページ

知っていますか?
台湾のモータ規制の強化について
台湾は高度な製造業を技術力を背景に、持続可能な社会の実現に向けてエネルギー効率の向上を積極的に推進しています
台湾経済部標準検査局(BSMI)は、エネルギー管理法に基づき、低圧三相かご形誘導モータ(Squirrel-Cage Induction Motor)に対する高効率規制を強化しました。
この改正により、定格出力75kW以上のモータは、IE4効率クラス以上の性能が義務化されました。
台湾規 制の背景と国際比較
台湾では、国家標準「CNS 14400」に基づき、IE4効率基準の導入を通じて、国内製造業の技術水準を国際的な競争力のあるレベルへと引き上げることを目指しています。
この取り組みは、エネルギー効率の向上だけでなく、環境負荷の低減や産業の持続可能性を重視した政策の一環として位置づけられており、台湾の製造業がグローバル市場でより高い評価を得るための重要なステップといえます。



特に、75kW以上の中~大型三相誘導モータに対してIE4効率を義務化することで、製品の信頼性や環境性能の向上を図るとともに、欧州連合(EU)が採用している高効率基準(IE4)との整合性を高めることが可能になります。
これにより、台湾製品の国際認証取得が容易になり、輸出競争力の強化にもつながると期待されています。
CNS 14400:2025年版の規制強化とは?

台湾経済部標準検査局(BSMI)による規制概要
・規制番号:CNS 14400(国家標準)
・規制開始日:2025年7月1日
・対象出力範囲:75kW~200kWの三相誘導モータ
・適用範囲:モータ単体および特定設備(ポンプ、圧縮機およびファン)に組み込まれたモータ
・効率基準:IE4以上(スーパープレミアム効率)
・電圧範囲:50V超~1000V以下
・周波数:50Hzまたは60Hz
・極数:2、4、6極
・試験方法:IEC 60034-2-1に準拠
・認証表示:効率値および効率クラス(例:IE4)、製造年を銘板に明記

モータ銘板表示例
CNS 14400規制 認証表示
:効率値および効率クラス(例:IE3)、製造年を銘板に明記

①効率値
②効率クラス
③製造年
●CNS 14400:2025年版の原文

(赤下線部 和訳)
定格電力が75kW以上200kW以下の低圧三相かご形誘導電動機(特定設備に組み込まれたものを含む)は、2025年7月1日よりエネルギー効率がIE4を下回ってはならない
規制対象と除外条件
【規制対象】
・モータ単体で試験可能な製品
・機械装置に組み込まれても、分離して試験可能なモータ
【規制対象外】
・機械に組み込まれて一体化され、分離できないモータ(試験不可)
・インバータと一体化されて分離できないモータ(試験不可)
モータ単体で試験可能な場合は、認証取得および表示義務が発生します







