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「インドのモータ規制について」

2025年2月6日 情報更新
成長著しいASEAN諸国、中でもインドは労働人口も多く、今後最も経済成長が見込まれる国の一つです。

そんなインドにおけるモータの規制は2018年1月からインドの標準規格・BIS(Bureau of Indian Standards)が施行されており、強制認証が適用される品目がさらに拡大しているようです。
では、インドのBISとはどんなものでしょうか?
一般社団法人日本電機工業会 電動機業務専門委員会の資料によれば

つまり
•IE2以上
•BIS認証が必要(ISIマーク)
•規制対象:0.12~1000Kw
•1000V以下
•50Hzのみ
•IP44以上が必要
ということのようです。



BISライセンス番号のついた特定のISIマークは、モータ銘板に表示されています。

インドのMEPS要件の対象かつ、
ISIマークが必須の条件
・インド国外に再輸出される装置
・駆動機に取り付けるためにインドに輸入されるモータ
※MEPSは低圧モータの最小エネルギー性能基準
規制の除外リスト

・機械に組み込まれて一体化され分離出来ないモータ(モータ単体での試験不可)
・インバータと一体化されて分離できないモータ(モータ単体での試験不可)
※「モータ単体で試験ができるモータ」は認証の取得および表示の義務が発生します。
当認証には罰則があるため、認証の取得および表示ができていな場合には処罰の対象となります。
※モータ単体での輸入が難しい?

2022年に公開された、日本機械輸出組合のHPの資料
「2022 年版 インドにおける問題点と要望」によると・・・

出展:日本機械輸出組合HPより抜粋
という状況です。
また最近の事例では、機械へ組み込まれたモータの場合であっても、分解が可能であれば、単体と見なされることがあり、その判断も現状では一律ではないです。
このため、メンテナンスなどで日系メーカーのモーターを代替しようとしても単体で輸入することが難しいようです。

それでは、他国産のモータでの適応状況ですが、これも一概には言えません。
ここでは一例として弊社で取り扱いのある、ABBでの状況をご紹介します。



つまり、ABBの場合は、フィンランド工場で認定を受けているので、インド対応のオプションを装着することで、モータ単体でも輸出は可能です。
※ただし、機種、サイズに制限があります
ちなみに防爆モータは…
防爆環境で使用するモータは別途PESO(CCoE)証明書が必要です!
※CCoE:爆発物取扱主任者
※PESO:石油爆発物安全機構
昨年、人口が中国を抜いて世界一となったインドですが、さらなる産業の発展とともに様々な問題に対応するために、今後も規制が変更になる可能性があります。
最新の情報をもって、輸出には備えた方が良さそうです。